法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ヘタリア Axis Powers』に韓国キャラクターが出ないという報道について、今さらながら

ヘタリア Axis Powers』に韓国から抗議が起こった時、読売記事は韓国キャラクターが登場しないと伝えていた。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090113-OYT1T00441.htm

 【ソウル=浅野好春】ケーブルテレビの子供向け専門チャンネルキッズステーション(東京都千代田区)で1月25日から放映開始予定のアニメ「ヘタリア」に対し、韓国のインターネット愛好家らが放映中止を求めるなど反発が広がっている。

 物語の一部に「韓国人を侮辱する内容」が含まれているためという。

 「ヘタリア」は、第2次大戦を舞台に日本やドイツ、イタリア、米英仏露など20か国以上の国を擬人化したキャラクターが登場するコミックが原作。タイトルは、駄目な存在を意味する「ヘタレ」とイタリアの国名を組み合わせたとされる。

 原作者は米ニューヨーク在住の日本人漫画家、日丸屋(ひまるや)秀和氏で、ネット上で連載。単行本も出版されており、版元の幻冬舎のホームページによれば、50万部以上を売り上げているという。韓国メディアによると、コミックの中で韓国に設定されたキャラクターが登場。この人物は米国、日本に依存しながら、中国を「兄貴」と呼び、文物は何でも韓国起源だと主張する者として描かれている。

 韓国のネット愛好家の間では放映中止を求める運動が広まっており、あるポータルサイトでは12日時点で、1万人を超える署名が集まっているという。

 コミック版の物語は、戦いには弱いが陽気で憎めないイタリアや、厳格できまじめなドイツ、欧米文化にあこがれる日本などの人物を中心に展開される。

         ◇

 キッズステーションによると、アニメは1回5分間で、週1回の放送を予定。同社は「韓国での批判は知らなかった。ただ、アニメ版には韓国キャラクターは登場しない」としている。
(2009年1月13日15時01分 読売新聞)

それを受けての韓国抗議批判も存在した*1


しかし先んじて「電撃オンライン」等が伝えていたところでは、韓国キャラクターも登場するとして、アニメ設定画が公開されていた。
電撃 - TVアニメ「ヘタリア」キャラクター18名のカラー設定画をズラリと公開!

TVアニメ「ヘタリア」キャラクター18名のカラー設定画をズラリと公開!

2008年12月26日(金)


 2009年1月24日からキッズステーションで放送されるTVアニメ「ヘタリア Axis Powers」の続報が到着した。

 「ヘタリア Axis Powers」は、日丸屋秀和氏が手掛けるWebコミック、および2008年3月に第1巻、12月に第2巻が幻冬舎コミックスより発売された「ヘタリア Axis Powers」を映像化した作品。擬人化された世界中の国が、歴史的出来事や国民性にちなんだやりとりをくり広げるショートギャグとなっている。

 以下で、本作に登場するキャラクター19人の設定画を公開する。

アニメ公式サイトのキャラクター紹介にも、明らかにマンガ家のものではないキャラクター設定画で韓国キャラクターが掲載されている*2
http://hetalia.com/character/korea.htm
もし電撃オンライン等の広報記事が一種の誤報だったとしても、これでは『ヘタリア Axis Powers』に韓国キャラクターが登場すると解釈されて当然だ。韓国キャラクターが登場すると韓国側が勝手に思い込んだと批判するより、まず国内情報に原因があったと把握することが筋だろう。
そして読売記事が誤報だったなら、きちんと検証することなく見当違いの批判を行った人々は、批判の撤回や謝罪を行うべきではないだろうか。表明はしないまでも、二度と安易な反発をしないよう反省はしてほしい。


だがおそらく、都合の悪いことはすぐなかったことにされ、忘れられるのだろうと予想している。あたかも『ヘタリア』で描かれている韓国キャラクターを鏡像とするかのように。

*1:はてなブックマークを提示しておくが、「韓国キャラクターは登場しない」といった言葉でネット検索すると、無数に見つかる。http://b.hatena.ne.jp/entry/11647255/

*2:アニメ本編へ登場しないキャラクターの設定画が公式サイトに掲載されること自体は先例ある。