法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『靖国』印象

積読消化を急ぐが、ようやく劇場で鑑賞した映画『靖国』の感想は近く書く予定。


いくつか記憶が薄れる前にメモしておくと、職人様と描かれつつ天然キャラとして立っている刀匠に対し、たどたどしい言葉でインタビューする監督もけっこう天然キャラ。しかし監督の演出意図が反映された結果だとも思う。
また、肯定的であれ否定的であれ異物は最終的に警察に排除される一方、肯定的なマイノリティを受け入れようという態度が神社をめぐる人々に見られる。その受け入れの象徴として、手話を用いた短い場面が印象に残った。
ドキュメンタリーにおいてカメラの存在に注意することは、現代の観客に最低限求められるリテラシー。しかしこの映画は、カメラを意識する人々が多数登場し、ドキュメンタリーが主観でしかないことを自ら明らかにしている。それと同時に、カメラを知りつつ意識する人、カメラに気づくはずの立ち位置でカメラを気にしない行動を取る人の差違も浮き彫りになっている。