法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『精霊の守り人』第3話 死闘

神山健治監督作品らしく、すでに今から終盤に向けて描写を積み重ねている段階。
チャグム王子を殺そうと決意する男のドラマも、悪くはないが薄い。幼い子供を殺すことが倫理的道徳的に正しいこととなる作中倫理の理不尽さが明確になり、主人公バルサ*1との対立軸がはっきりして、布石としては良いのだが。


もっとも、ドラマが薄い分だけ活劇としては良い出来だった。
何もない開けた空間を舞台として、基本的な武器は槍しかないというのに、限られた要素を最大限活用。短槍メンテナンス不足の結果から、どこへどのように逃げるかまで、可能な限り多彩な描写を行っていた。引きの構図で見せる格闘戦自体も、殺陣をよく練っていて飽きさせない。

*1:バルサは独自(?)の倫理観で用心棒となり、八つの命を助けようとしている。