映像的には予告で見せた範囲だけでも充分に素晴らしいとわかる。
騒々しい街の風景、つまり人物一人一人を動かさなくてはならない手間がかかるモブシーンは、新生ドラえもん映画では初めてかも。
のび太が『のび太の恐竜2006』よりさらに成長して描かれているのも面白い。
「君が緑の国の力を信じているように、僕も信じているんだ」という台詞が、成熟を感じさせる。相手の主張を受け入れ、認め、逆に自分の主張も同じなのだと伝える。言葉が通じ合うのだ、と。これは原作でも珍しい台詞回しだ。
敵対相手と対話しようとすること自体も、新生後では初めて。
『のび太の恐竜2006』では、小動物を少年が庇護して共に旅をした。
『のび太の新魔界大冒険』では、年上の少女に対する淡い感情を描いた。
『のび太と緑の巨人伝』では、だから幼い存在を教え導く物語になるのだろう。
予告を見ていると、成長したのび太を映画館へ見に行きたくなった。