法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

風呂場が頻出するマンガに何をいう

日記

それで、フェミニストたちは言わないことがある。少女漫画の高身長描写もその一つ。日本の女の思いに満ち満ちているのが少女漫画。少女漫画って、何であんなに高身長男ばかりなのか?少年漫画は胸が大きい女だらけか?それは成年漫画だろ!少年漫画は、ドラえもんのしずかちゃんとかスリーサイズの強調なんて全然ないが。

nichijo_1氏は、マンガについてもくわしくないのに聞きかじりの憶測で語っているんだろうな、という気がしてならない。たとえば本題と関係ない細部だが、『ドラえもん』で「しずかちゃん」という呼称はアニメのものであり、原作では「しずちゃん」と呼ばれている。


少女漫画でも低年齢向けの『ちゃお』等を見れば、男性の身長が高い作品ばかりではない。男性キャラクターが高身長の場合でも、女性キャラクターもほぼ同様の身長を持っている場合がある。「高身長男」などと性差に注目するべき作品が、少年漫画と比べて極端に多いとも思えない。
少女漫画と対比する少年漫画として『ドラえもん』を持ってくるのも不思議。掲載雑誌が『小学6年生』や『コロコロコミック』であったことからわかるように、性差が明確に別けられる前の読者を視野に入れた作品だ*1。同世代向けに競合する少女漫画誌がないことからも自明だろう。
どうも、nichijo_1氏こそ性差にとらわれた思考しかできないように思える。男女両方を読者に持つマンガというものを想像しにくいらしい。


だいたい小学生のスリーサイズが強調されていないと主張されても、それは二次性徴前だからと考えるのが自然だろう。
おまけに実際の『ドラえもん』を見てみると*2

けっこうスリーサイズが強調されている*3

*1:性別としては男性読者の傾向が強いだろうが。

*2:ドラえもん』26巻129頁より。

*3:公平を期すために注意しておくと、掲載誌や時期によって絵柄が変わっており、nichijo_1氏はその印象を持っているのかもしれない。