法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

大阪の政治に他県が口を出してはならない、という話

取り急ぎ、軽く気になったところだけ。
ぼやきくっくり | なぜ大阪府民は橋下徹氏を選んだか

 そういやネットもすごかったですね。「橋下を落とそう」ってブログをたくさん見ました。私の見たところ、大阪在住でない方々ばかり。海外在住の方のブログもありました。

このように地方自治を押し出す主張を読むと、沖縄集団自決をめぐる様々な出来事は何だったのだろう、と悩む。
日本は、州ごとに刑法まで異なり、様々な民族共同体を内包するような米国とは違う。大阪府ほど人口も経済も問題も多く抱える地域の知事選が*1、他県から注目をあびたり論評されることが、それほど不思議なのだろうか。
他県から批判がなされることが政治技術として無価値だった、という評としてだけならば、わからないでもないのだが*2


ちなみに橋下弁護士を訴えた今枝仁弁護士も知事選出馬について色々とブログで語っている。
http://beauty.geocities.yahoo.co.jp/gl/imajin28490/view/20080126/1201336053

そして、橋下候補であろうと、そうでなかろうと、大阪府民の信任を得て施政の委託を受けた以上、全身全霊、誠意をもって献身的に府政にあたってくれるであろうし、誰が選ばれようと、大阪府民が選んだ人は、そういう能力と意欲と適性を持つ人であろう、と期待しています。
それが橋下候補であった場合も、そう思います。
私は、橋下候補の弁護士としての価値観や言動には疑問をもっていますが、大阪府知事としての能力や適正等についてなんらかの意見を述べるほど、橋下候補を把握しているわけではありませんし、私が評価すべき立場にもありません。
評価すべきは大阪府民(有権者)のみなさんであり、その判断の責任を負うのも、大阪府民です。

http://beauty.geocities.yahoo.co.jp/gl/imajin28490/view/20080128/1201493134

選挙ですからいろいろな情報が流れる中、選挙活動が闘われ、その結果、大阪府民の健全な良識ある判断によって選ばれたのですから、「橋下徹知事」が、もっとも大阪府知事としてふさわしく、その能力と適性、意欲において、他の候補より優れていたのだと思います。
それ自体には利害関係のない者としてですが、橋下新知事と、大阪府民のみなさんを、心から祝福したいと思います。
橋下新知事においては、これまで以上に健康に留意し、その能力と活力を遺憾なく発揮し、大阪府政の向上に尽力し、もってご自身の自己実現を果たしていただきたいと思います。
ぶっちゃけ、弁護士より政治家が向いていると思いますよ。ムフ。

今枝弁護士は、批判をまじえつつも基本的に司法と政治を別物とし、出馬を批判するような発言をほとんどしていない*3
弁護士やタレントとしての橋下氏に批判的な人が全て、政治家としての能力を疑っているというわけではない。もちろん橋下批判者が熊谷氏を推しているとも限らない*4
橋下弁護士に対して懲戒請求が行われた時も思ったが*5橋下弁護士に賛同する人は少しばかり被害妄想に陥ってはいないだろうか。懲戒請求騒動で批判され、それが府知事選出馬後も続いているのは橋下弁護士が過去から言動に問題があったからだ。
知事選出馬から橋下批判が極端に増えたというのでもない限り*6、他県からの批判を選挙戦に結びつけるのは陰謀論でしかないだろう。

*1:今回は知事選自体と別に、国会における与野党対立まで反映されている。

*2:実際、くっくり氏は夫の評として引いている。「大阪に国政を持ち込んでるというのが一番バレバレなのが民主党だった」

*3:TV番組の仕事がいそがしいという理由で裁判を電話会議で済ませていたことに関連してくらいだが、それも出馬自体とは関係ない論点。

*4:熊谷氏は太田府政の後継にすぎないという、日本共産党が擁立した梅田弁護士の指摘が典型だろう。

*5:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20071217/1197934406

*6:少なくとも私は、知事選出馬報道より前こそ、橋下批判エントリを多く書いている。懲戒請求騒動と全く無関係なエントリもほとんどない。