法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

光市母子殺害事件裁判で弁護側最終弁論

弁論がなされたことと、判決が来年4月22日10時に出る予定ということといった、事実関係を紹介する報道がほとんど。話題の“旬”を過ぎてしまったということだろう。
ネットでも懲戒請求騒動こそ下火になったが、必ずしも刑事裁判の理解が深まったという様子ではない。誤解が解消されていない場所では、似たような事件や報道があれば同じ騒ぎがくりかえされる可能性が高いだろう。


そのような中で、夕刻のテレビ朝日系ニュース『Jチャンネル』はまとめとして順当だった。
わずか7分間くらいではあったが、弁護側検察側の主張を手際よく整理。解任後の今枝仁弁護士からもコメントを得て、弁護団側が議論をつくして様々な角度から検証した結果の弁論だったという主張を伝えた。
解説の大谷氏からは「厳しい批判の中で、やはり一つの弁護活動をつらぬいたとはいえると思う」という評価もなされ、一人の人間を死刑か無期かという裁判では「これくらいのシビアな議論」を「しかたがなかったのではないか」とも。さらに、差し戻し審からの少年証言が調書段階から見られることも指摘、一審二審で取り上げられなかった結果として本村氏を傷つけた可能性にふれ、取調べの可視化を訴えた。
遅すぎた感はあるものの、評価に値する報道内容だったと思う。