法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

今週の『ドラえもん』

動画工房グロス回でよく動いていたものの、前半は原作からの改変が多すぎて今一つ。
後半は八頭身ドラえもんのキモさを話を壊さない程度で、うまく組み込めていた。


さて、とにかく映画の新予告がすごい。
部屋の中を歩き、騒ぐ演技の豊かさ。のび太だけでなく、“足”があるドラえもんも年長者に見える。地下から大地を植物が突き破り、ねじれ、うねり、巨大な幹を形成する。僕達の住む日本、見慣れた風景を植物が覆い尽くす。
植物系異星人に女王がいたりと、原作とは相当に雰囲気が異なっていて違和感はあるものの、映像に圧倒された。


一方、映画予告テロップで脚本が表記され、大野木寛とのこと。高架下を巨大なツタが這いずる様子に、少しばかり『地球少女アルジュナ』を思い出す。
あまりディープエコな方向には振って欲しくないのだが、アニメオリジナルストーリー映画の『ドラえもん』を見てきた者としては不安。
今回の映画で使われる原作短編は、藤子・F・不二雄自身の手で映画『のび太と雲の王国』の設定に使われた。その映画では環境テロを行う相手に対し、ドラえもんが兵器を持ち出して威嚇と恫喝を始めるという、なかなか逆説的な展開があって面白かったのだが……原作者を超えられはしないまでも、受けとめて打ち返すくらいの覚悟を渡辺歩監督と大野木脚本に求めたいところ。