法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダム00』MISSION-6 セブンソード

物語としては新パイロットが登場したというだけ。主人公との関係も決着も次回へ持ち越し。
AEUに舞台が移って再び設定や状況の説明に時間がとられ、ドラマが停滞している感が、いかんともしがたい。


挑発的軍事演習を手段としたガンダム技術争奪戦という目的が明示されているので、エクシアがビームダガーを投げて攻撃する場面などで色々と考えたりするのは楽しい。ビーム発生技術自体は他勢力も開発していて*1ダガー程度なら捨てても良いのか*2、あるいは単純に拾おうとする前に邪魔されただけなのか。
格闘戦では四方から突撃する一方*3、射撃戦では同士討ちにならないように気をつける描写もつぼに入った*4。刑事ドラマであるような、犯人に対して四方八方から銃をかまえて包囲する描写は、見ていて流れ弾が怖い。


原画に中谷誠一。個人的にはグリグリ動くエクシアの殺陣ではないだろうか、と思うのだが……クセのなさがクセな感じのアニメーターなので、個別に判断するのは私には難しい。
引いた俯瞰でロボット複数が走るような場面が頻発するが、かかる手間のわりに豪華に見えない地味な絵になるのがもったいない。遮蔽物に隠れて撃ったり、寄った止め絵の方が制作が楽なことが多いはず*5。愚直に地味に手間をかけている点は、作風と合っていて個人的には好ましいのだが、思い切って引きの場面は全てモニター風に処理するくらいしても良いと思う。

*1:ガンダムエクシアと2話冒頭で切り結んだフラッグの武装は、開発途上のビーム技術を応用しているという設定。

*2:ガンダムキュリオスのコンテナを捨てたように、ダガー程度の技術がもれることは覚悟しているのか。

*3:この場面、全てのモビルスーツを不自然に止まらないよう動かし、流れるように線の多いメカを動かしたアニメーターに感服した。

*4:半円状に包囲するのなら良いのだが。

*5:最初の『機動戦士ガンダム』でよく盾に隠れて攻撃していたのは、良いアニメーターが集まらなかったからという話がある。