テレビ朝日系の正午ワイドショー『ワイドスクランブル』で、とんでもない推測が立てられていた。それは、今年になって冤罪と判明した事件があったから、便乗して検察主張を否定し始めたという説だ。なるほど、この論理ならば冤罪判決が多く出るほど、検察主張を問題視しにくくなる。
しかし思い返してみよう。法医学的に疑問があるという指摘は、弁護団は最初期から主張していた。安田弁護士記者会見において、逆手で首を押さえる様子を再現していたことが批判材料となっていたのに、もう忘れてしまったのだろうか。それとも再現していた姿を見ても、検察側の主張と異なっていたことすら気づかなかったのだろうか。
もしも弁護団が最近の冤罪事件に合わせて主張を展開しているなら、一年前に冤罪が判明すると知っていたことになる。安田弁護士は司法における全知全能の神だとでもいうのか*1。
それにしても、元最高検察庁検事という肩書きに土本武司という名前。どこかで聞いたと思っていたら、最近の冤罪を特集した『ETV特集』で、検察の立場から主張していた人間ではないか*2。
そう、おとり捜査が日本で使えないからという理由*3で、取調室の可視化を嫌っていた人だ*4。