法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

死刑容認論者と私刑容認論者の親和性

リンチと化す“祭り”
Apeman氏の本館にてコメント欄が炎上*1している。ただし炎上するということ自体が、エントリの正しさを裏付けているという逆説的な状況だ。
安易な正義感で容疑者*2を罰することを批判するエントリに対し、安易な正義感からコメント欄を荒らすのだから話にならない。
私個人の感想からすると、映像をネットで公開するまでは大きな問題を感じない。捜査が真面目に行われてないように見えることを批判するのは正しいだろう。しかし加害の状況も明確でないのに、量刑を勝手に決めるどころか退職にまで追い込むような権限が一般人にあるはずがないだろう。もし明確な加害者であったとしても、近現代において私刑は許されない。


http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20070620#p1
安田弁護士*3への懲戒請求、それに反対する弁護士達、それを批難する人々、それを罵倒するid:buyobuyo氏のエントリ。
痛いニュースという2ちゃんねるスレッドまとめサイトが張られているが、この種のスレッドでよく見られる反射的な書き込みばかり。ただ、痛いニュースのコメント欄を見る限り、エントリをまとめる時に異論や反論を載せていないだけという気がしないでもない。
何にしても下手な懲戒請求は逆に訴えられかねないことは注意しておくべきで、それこそ508人の弁護士から訴えられなかっただけでも喜んでいいくらいだ。


どちらも自分達の行動が問題視されうることを全く自覚できていないのが興味深い。
片方はネットの動画で、片方はマスメディアで、こうも簡単に煽られているのは情けない話だが、扇動の尻馬に乗れば個々人が批判されることはないとたかをくくっているのかもしれない。

*1:あまり好きな言葉ではないが、コメント欄でも使用されており、炎上そのもののバカバカしさを指摘する意味であえて使う。

*2:そもそも警察の態度を見ている限り、容疑者ですらないかもしれない。

*3:なお、安田弁護士は問題の弁護活動において特に死刑反対運動を展開させているわけではなく、報道等で邪推する話があったにすぎない。