法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダムSEED』二次創作紹介

さて、せっかくなので同じガンダムブランドTVアニメで現状最新作にあたる『機動戦士ガンダムSEED*1の、2ちゃんねるで見かけた二次創作小説を紹介する。
ロボットアニメの二次創作小説でこういう形式を選択したことそのものが興味深い。勝手ながらid:kaien氏が好みそうな内容と思う。
なお、成年向けな残酷描写が多いので、読む時はショックを受けないよう注意。原作アニメが好きな人にもお勧めしない。


まず短い短編で、『奴婢』。
近未来、遺伝子操作された人々と遺伝子操作を受けない人々がたがいに差別しあい、宇宙と地球に別れて争っているという基本設定さえ知っていれば、読むのに問題はない。
http://makimo.to/2ch/anime2_shar/1162/1162217383.htmlレス番号3〜5
書かれた世界は、一見すると原作から遠い未来の話に思える。しかし実際には狭いコミュニティの出来事であり、一歩外へ出れば原作と同じ世界かもしれないのが見所。結末近くで村人が騒いでいるのは、外の少しまともな世界から救援が来るかもしれないという描写なのだ。
すぐそこに救いがあるかもしれないのに、環境に負けて結末を受容してしまった主人公の愚かしさが重い。


ついでにもう一つ、『不思議の国のアリス』をモチーフにした『鏡の中の』。ネット小説では長編の部類。
こちらは『機動戦士ガンダムSEED』から続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』までのおおまかな展開、および両作品のサブレギュラー設定を把握していないと、結末や中盤のやりとりが理解できない内容。
http://makimo.to/2ch/anime_shar/1168/1168955875.htmlレス番号480〜494
一つの殺人事件に始まり、弁護人の調査が進行する。少年法や弁護士の立場などを説明する前半から、徐々に内容が異常な方向へ動き始める。

*1:機動戦士ガンダム』を今風にリメイクした人気アニメシリーズ。総集編の多さや、展開や設定の粗雑さが目立ち、正直いってあまり勧められない。けして嫌いではないのだが、良いところを並べるのは難しい。