体育祭で国旗が掲揚される校庭にて、ただ一人国旗から目をそらしていた左翼気味な少年が校舎で起きている事件の目撃者となる話を思いついた。日頃の言動で教師や級友からは信用されず、そして名探偵に出会い……
すぐ、古処誠二『未完成』と同じ状況と気づいた。自衛隊の話だが、いわゆる特殊状況下の本格推理*1である。比べると、国旗掲揚で子供も大人も皆が起立して注目する状況の特殊ぶりもなかなかのもの。注目しない行動が一定の思想性を示すこともあわせて、相当にミステリ的状況ではないかと思う。そしてこのような状況は、主要国では日本や中国くらいにしか見られない。